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      まちスポ仙台は「ひろげる」「うみだす」「そだてる」の3つを軸に活動しています。

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つながるみつける日記 ・episode6

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つながるみつける日記とは

みなさんこんにちは!

まちづくりスポット仙台でインターン生として活動している嶺岸ほのかです。このブログでは、まちづくりスポットで活動されている団体さんの想いやお困りごとなどを私なりの視点から発信し、団体さん同士がつながるきっかけとなることを目標としています。

「人と人のつながり」を大切にしながら、私自身も学び、成長する日々です。このブログを通じて、新しい発見や繋がりが生まれるきっかけになれば嬉しいなあと思います。

ぜひぜひ、この記事を読んだら、気軽に反応もらえると嬉しいです!

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おもちゃ病院エルのドクターにインタビューを行いました!

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――仙台・泉の「長命ヶ丘おもちゃ病院エル」がつなぐ、子どもと大人の笑顔

ある日、まちスポに現れた一人のおじいちゃん。そこから一人、また一人と増え、何やらおもちゃを修理しているようだ。彼らは、「長命ヶ丘おもちゃ病院エル」のドクターたち。
無償でおもちゃの修理を請け負う彼らの手にかかると、動かなくなってしまったおもちゃたちが、またカタカタと音を立てて走り出す。おもちゃの病院です。

今回はそんな「長命ヶ丘おもちゃ病院エル」のみなさんにお話を伺いながら、活動の裏側やドクターの素顔、そして伝えたい想いに迫ってみました!

どんな団体?ー「直す」ことで、笑顔と記憶を取り戻すー

「長命ヶ丘おもちゃ病院エル」は、壊れたおもちゃを無料で修理するボランティア団体です。
現在の主な活動場所は、仙台市泉区にある長命ヶ丘市民センター。定期的に、桂や将監の市民センターなどにも足を運びながら、地域の親子との交流の場を広げています。

メンバーは6名ほど。いずれもおもちゃドクターと呼ばれる方々で、それぞれが得意な分野や工具を活かしながら活動を分担しています。

「直ったときの子どもたちの笑顔が何よりうれしいですね」
そう話すのは、ドクター歴も長いベテランメンバー。
子どもだけでなく、親御さんやおじいちゃん・おばあちゃんが付き添って訪れることも多く、家族にとっての思い出の品が戻ることへの喜びが、この活動を支えています。

ドクターたちの経歴は、ものづくりの達人ぞろい!

「もともと、車関係の仕事をしていたんですよ」
「建設現場でダムの施工に関わっていました」
「私はSE(システムエンジニア)でした」
「木材や山林資源の仕事をしていましたね」

……なんと、おもちゃ病院エルのドクターたちは、全員がものづくりの現場出身!
現場で培った手先の器用さ、分解・修理の知識、機械構造への理解力などが、今まさに活かされています。

資格は持っていなくても、長年の経験と学びで身につけた技術がここにはあります。
定期的に講習会にも参加しており、その講習用テキストはなんと先生の手づくり。「おもちゃ病院」と名のつく団体はいくつかあり、複数の病院に所属しているドクターもいるそうです。

「好きで続けてるだけですよ」と笑いながらも、目の前のおもちゃに向かう姿は本当に真剣。
どこか職人のような集中力が漂います。

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忘れられない、おもちゃの記憶ー70代が持ち込んだ「宝物」ー

「印象に残っているのはね、70代、80代の方が持ってきた、昔のおもちゃです」

そんな声もありました。
幼い頃に遊んだ木製の汽車、金属製のぜんまい人形——思い出が詰まったおもちゃは、たとえ壊れていても捨てられない宝物

「今のものと比べると、昔のおもちゃは素材が良くて、作りも本当に立派。直しがいがあるんですよ」
例えば昔のコードは銅製だったのに、今の海外製のおもちゃは鉄製が多く、劣化してボロボロになってしまうことも。電池のサイズも今とは異なり、探すのが大変なこともあるそうです。

それでも、「構造がシンプルだから意外と直しやすい」と話すドクターたち。
古いおもちゃを直すという行為そのものが、記憶と向き合い、大切にする時間になっているのかもしれないなあと感じました。

直せない理由もあるー最大の困りごとは「部品がない」ことー

「一番困るのは、やっぱり部品が手に入らないことですね」

今の時代、おもちゃは安くて壊れやすい一方で、部品の入手はとても難しいという悩みがあります。

そんな中でも、おもちゃ病院エルでは、壊れて使われなくなったおもちゃから部品を取り出してストックしていたり、劣化しやすいナイロンパイプを、より長持ちするシリコンチューブに取り替えたりと、ドクターたちは日々工夫をこらしています。

「接着剤やテープ、乾電池、モーターも、自費で出してるんですよ」
修理には道具も材料も必要ですが、それでも「目の前のおもちゃを直したい」という思いが原動力になっているようです。

 よりみち話🌱 

「好きな食べ物は何ですか?」

返ってきたのは、「雑食です!(笑)」という和やかな答え。
煮干しをそのままかじるのが好き、という方もいれば、料理では中華が得意という方も。基本的には和食派の方が多いようでしたが、「出されたものはなんでも食べますよ」と、おもちゃを治している時のドクターとはまた違った柔らかい雰囲気がありました。

直すのは、おもちゃだけではありません。
壊れてしまった“記憶のつながり”や、“大切な時間”そのものを取り戻すような——そんな尊い活動が、ここ仙台で今日も静かに続いています。

「また、動いた!」
その一言のために、今日もドクターたちは小さな工具を手に、おもちゃと向き合っています。

つながるみつける“ヒント”

現在6名体制で活動している「長命ヶ丘おもちゃ病院エル」ですが、地域からのニーズは年々高まっています。イベントや出張修理の依頼も増える中、「もう1人、2人でも仲間が増えたら、もっとたくさんのおもちゃを救えるのに……」というのが、メンバーの本音です。

「専門的な知識がなくても、『直してみたい』『ものづくりが好き』という気持ちがあれば、誰でも大歓迎ですよ」とのこと。

また、修理に必要な部品をそろえるのも一苦労。使わなくなったおもちゃの寄付も、支援のかたちのひとつです。

「支援が受けられるなら、仲間を増やしたいですね」――そんな想いのこもった、つながりのヒントが、ここにはありました。
ドクターの手はいつでも、次の仲間を待っています。  

おもちゃをすぐに捨てないで

最後に、ドクターの皆さんから、この記事を読む方々に届けたいメッセージがあります。

「おもちゃが壊れたからといって、すぐに捨てないでください。もしかしたら、直せるかもしれません」

修理だけなら、基本的にすべて無料。部品が必要な場合は実費をお願いすることもありますが、それ以外はボランティアで行われています。

おもちゃには、子どもたちの記憶や愛着、家族の時間が詰まっています。
その命をつなぎ直すことができる場所があるということを、ぜひ多くの人に知ってほしい——それが、ドクターたちの願いです。

作成・嶺岸ほのか

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