まちスポ仙台を知る
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まちスポ仙台とは
まちスポ仙台のビジョンやスタッフ紹介をご覧いただけます。
団体概要
理事紹介、情報公開、アクセスなどの基本情報を掲載しています。
活動を知る
ACTION
活動紹介
まちスポ仙台は「ひろげる」「うみだす」「そだてる」の3つを軸に活動しています。
ひろげる
既に想いをもって活動を進めている方同士をつなげて、更なる活動の広がりをつくります。
うみだす
地域課題を新たな仕組みを生み出すことで抜本的・持続的な課題解決を目指します。
そだてる
若い世代のまちへの関心・興味をはぐくみ、次世代のまちづくりを担う人材育成を行います。
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まちスポ仙台は「ひろげる」「うみだす」「そだてる」の3つを軸に活動しています。
ひろげる
既に想いをもって活動を進めている方同士をつなげて、更なる活動の広がりをつくります。
うみだす
地域課題を新たな仕組みを生み出すことで抜本的・持続的な課題解決を目指します。
そだてる
若い世代のまちへの関心・興味をはぐくみ、次世代のまちづくりを担う人材育成を行います。
つながるみつける日記 ・episode5
みなさんこんにちは!
まちづくりスポット仙台でインターン生として活動している嶺岸ほのかです。このブログでは、まちづくりスポットで活動されている団体さんの想いやお困りごとなどを私なりの視点から発信し、団体さん同士がつながるきっかけとなることを目標としています。
「人と人のつながり」を大切にしながら、私自身も学び、成長する日々です。このブログを通じて、新しい発見や繋がりが生まれるきっかけになれば嬉しいなあと思います。
ぜひぜひ、この記事を読んだら、気軽に反応もらえると嬉しいです!
▶︎#学びをシェア
「やっぱり白米がいちばん好きなんです。ご飯が主役、おかずはその引き立て役ですね」
そう話してくれたのは、NPO法人UBUNTUの菅谷さん。自然体で、あたたかい空気をまとった方です。今回は、障害のある子どもたちとその家族、そして地域をつなぐ「あべこべマルシェ」について、お話をうかがいました。
このマルシェは、「普通」とされてきた価値観に、ちょっとした“あべこべ”を投げかけます。商売をするのは、障害のある子どもたちや、その兄弟たち。社会の「できない」「むずかしい」という思い込みを、子どもたちの笑顔と行動で、やわらかくひっくり返していく場なのです。
「障害があると働けない」「小さい子には難しい」そんな言葉をさらっと乗り越えて、おにぎりを売ったり、手話で接客をしたり。年齢も背景も違う子どもたちが一緒に店を切り盛りする光景は、心がほわっとあたたかくなります。
マルシェは単なるイベントではなく、一人ひとりが自分らしくいられる「居場所」のようでもありました。菅谷さんの元気で優しいまなざしが、子どもたちの「やってみたい」を後押ししていることも感じました。
この取り組みのなかで大切にされているのは、“できないこと”を減らすのではなく、“できること”を見つけて育てていく視点。障害がある子どもたちにとっても、そうでない子どもたちにとっても、「自分の力でできた!」という実感が何よりの成長を促します。
前回のマルシェで印象的だった出来事として、菅谷さんが語ってくれたのは、休憩時間をめぐる子どもたちのやり取りでした。
「休憩、短くしていい? もっと働きたい!」
そんな声が飛び出したのだそうです。
当初は、1時間ごとに交代しながら働き、休憩も1回設けていたのですが、「もっと休憩したい、、」という声があがり、2回に増やした休憩すら短くしたいというリクエストが出たほどです。
「働くって、疲れるもの、大変なものというイメージがあるけれど、それ以上に“楽しい”と感じてほしい」
子どもたちの目の輝きが、働くことの意味を新しく塗り替えていく――そんな瞬間がそこかしこにありました。
また、一緒に働く中で生まれる会話や工夫も豊かです。「どうやったらもっと売れるかな?」「声の大きさを工夫してみよう」といった前向きな発想が自然と出てくるそうです。
「働く」という行為が、「自分で考えて行動する」楽しさに繋がっていく。この循環が、子どもたちの中にしっかりと根づいていることを感じました。
さらには、言葉を使うことが難しい子が、手話で接客をしたり、ちょっとした身振りでお客さんとやりとりしたりする場面も多く見られたといいます。それは、誰もが「できる方法」を見つけていける場があるということの証です。
あべこべマルシェでは、障害のある子どもたちが主役になりますが、それを支えるのは、たくさんの地域の人たちや学生ボランティアの存在です。
「初めて関わったけど、笑ってくれて嬉しかった」「自然と手を差し伸べてくれる子がいた」――そんな声があちこちから聞こえてきました。
あるボランティアの子が、全く知らない車椅子の子を当たり前のように押していたというエピソードが印象的でした。大人が説明するまでもなく、「一緒にやろうよ」という空気が自然と生まれていたのです。
あまり積極的ではないと思っていた私の妹は、NPO法人UBUNTUさんの手話プロジェクトに参加し、「勉強苦手だけど、手話を習って自分の手話が伝わると楽しい!」と自分から話しかける姿に驚きました。
手話を通じたコミュニケーションが「声じゃなくても会話ができる」という体験を生み、それが「自分に合った方法を見つける」ことのきっかけになる。マルシェは、そんな気づきの場にもなっていました。
子どもたちの行動が、大人にも気づきを与えてくれる。そうした双方向の学びが生まれる場所、それがあべこべマルシェなのだなと感じました。
「障害があるとできない」——そんな思い込みを、そっと外してくれるのが、このマルシェの魅力です。
NPO法人UBUNTUでは、車椅子の子が雪山に登ってスキーをしたり、海に出かけたり、一人暮らしに挑戦したりと、たくさんの“できる”を実現してきたそうです。
「“どうやって行くの?”じゃなくて、“行けて当たり前”にしたい。そんな社会をつくっていけたらいいなと思っています」
障害の有無にかかわらず、「できるかも」と思えることが当たり前の社会。その第一歩は、「やってみたい」と思える経験に出会うことから始まるのだと、菅谷さんは考えています。
そして、教育の現場にも目を向けています。
支援学校との連携にはまだまだ課題もあります。学校という組織はどうしても慎重になりがちで、「今までにやったことのないこと」はなかなか実現しにくい。でも、そんななかでも、個人として前向きに動いてくれる先生たちが少しずつ増えてくれたら嬉しいと菅谷さんは語ります。
「今日もマルシェに、教育学部の学生さんが来てくれていて。こうして、先生の“卵”のような存在の人たちが、早い段階でいろんな価値観に触れてくれたら、将来の学校も少しずつ変わっていくんじゃないかなって」
育てているのは子どもたちだけではありません。
「関わってくれるすべての人が、自然と変わっていく。自分の中の“こうあるべき”がほどけて、ちょっとやさしくなれる。そんな場を、これからもつくっていきたいです」
最後に、読者へのメッセージをいただきました!
「障害のある子どもたちと接したことがない方ほど、気軽に会いに来てほしいです。特別な知識や経験はいりません。“こんにちは”って話しかけてくれるだけで、子どもたちはすごく嬉しいんです」
「“私はこうだからできない”っていう壁を、少しだけ横に置いて、遊びにきてもらえたら。あとは、自然に流れにのって、心が動いてくれると思います」
ハードルなんて、きっといらない。
あべこべマルシェは、そんな“出会いの入り口”として、これからもゆるやかに、たのしく、つながりを広げていきます。
よりみち話(食に関係したアイスブレイク)
インタビューが始まる前のアイスブレイクで、好きな食べ物についてお話を聞いたところ、、「ご飯が1番!」と話していただきました。
「おかずも好きだけど、やっぱり、白いご飯があってこそのものだと思うんですよ。」
菅谷さんの語る「ご飯」には、ただの食材以上の意味が込められているのではないかと感じました。
ご飯があるから、おかずも嬉しい。どこか“主役と脇役”の関係に似ている。マルシェも同じで、障害がある子も含む子どもたちが“主役”になれるように、周りの大人たちは“脇役”として支える。そんな構図が想像できました。
笑顔が生まれる場所には、いつもおいしい香りとぬくもりがある。そんな風に感じました。
よりみち話🌱
ちょっとした「食」にまつわるお話を。ここでは、インタビュー中のちょっとした余談をご紹介します。
インタビューが始まる前のアイスブレイクで、好きな食べ物についてお話を聞いたところ、、「ご飯が1番!」と話していただきました。
「おかずも好きだけど、やっぱり、白いご飯があってこそのものだと思うんですよ。」
菅谷さんの語る「ご飯」には、ただの食材以上の意味が込められているのではないかと感じました。
ご飯があるから、おかずも嬉しい。どこか“主役と脇役”の関係に似ている。マルシェも同じで、障害がある子も含む子どもたちが“主役”になれるように、周りの大人たちは“脇役”として支える。そんな構図が想像できました。
笑顔が生まれる場所には、いつもおいしい香りとぬくもりがある。そんな風に感じました。
マルシェがこれまで何よりも大切にしてきたのは、「人と人とのつながり」。
菅谷さんは、「これまでは正式な契約書を交わすというよりも、“信頼”の気持ちを大切にしてイベントを進めてきました」と話してくれました。出店の声かけも、主催側とのやり取りも、LINEを使ったあたたかなコミュニケーションが中心。顔が見える関係性を大切にしてきたからこそ、誰もが安心して参加できる場所になっていったのです。
でも、そんな「つながり」の大切さを感じる一方で、その“もろさ”に気づかされた出来事もありました。ある防災イベントに出店予定だった際、主催者と急に連絡が取れなくなってしまい、やむを得ず出店を断念することに。すでに他の団体にも案内をしていたため、キャンセルを伝えるときは、とても心苦しかったといいます。
「信頼だけでは守れないこともあるんです。つながりは本当に大切。でも、そこに頼りきってしまうと、誰かが困ってしまうこともあるんですよね」
そんな経験を経て、菅谷さんは「たとえゆるやかなイベントであっても、最低限の確認や約束は、ちゃんと文書にしておいた方がいいかもしれない」と感じたそうです。
そしてもう一つ、これからさらに大事にしていきたいと話してくれたのが、「人とのマッチング」。
「お金よりも、“人”の力の方がずっと大きいと思っています。福祉に関わっていない方でも、たとえばデザインが得意な方や、広報やSNSの運用ができる方、イベントの空間づくりが好きな方…。そういった人たちとつながることができたら、活動の幅はもっと広がっていくはずです」
菅谷さんの言葉からは、スキルや得意なことを持った人と、想いのこもった「場」とが出会うことで、きっと新しい何かが生まれる──そんな希望がにじみ出ていました。
今、あべこべマルシェやNPO法人UBUNTU仙台では、さまざまな「人との出会い」を求めています。関わり方は本当に人それぞれ。自分の得意なことが、思いがけずぴったりハマることもあるかもしれません。
「なんだか気になるな」と感じた方は、ぜひお気軽にNPO法人UBUNTU仙台さんへご連絡ください。あなたの“ちょっとした力”が、誰かの支えになるかもしれません。
作成・嶺岸ほのか
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